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花の資格を取れたらすぐに教えられると思っている人が多いです。もちろん教えられますが、それでは長続きしないです。
10年以上講師をしてきて、紆余曲折をいかしてここまでやってきた経験から花の講師になるときに大切なことを教えます。
Contents
自分は講師軸なのか、作家軸なのかを知る
コンテスト受賞者が教え上手とは限らない
作るのが得意な人と、教えるのが得意な人がいます。
作るのが得意な人の特徴は、作品のセンスが良くて、毎回とっても素敵な作品が作れます。
コンテストに出してもいい成績が残せる方が多いと感じますが、空気を読むのは苦手な人付き合いが苦手な人が多いように感じます。
教えるのが得意な人は、自分の作品も素敵な作品が作れます。
初対面の生徒さんと接することを苦手としていません。空気を読むことができるので、良いアドバイスが出来て、人を成長させることを得意としています。
アドバイスを素直に聞くことができるので、伸びしろがあります。
アシスタントを頼むか一人でやるか
作家軸の人が講師になると、空気が読めないため、発した言葉で、時に人を怒らせることがあります。
以前、カルチャースクールの生徒がとても多くて手が回らなかったときに、コンテストで毎回いい成績を収めている生徒さんをアシスタントに付けてレッスンしていたことがあります。
しかし、「兵藤先生は好きだから、ずっと続けたいけど、あのアシスタントさんがくるなら辞めます」と受講生からクレームが入りました。そのアシスタントは、受講生の服装を「その服、部屋着みたいですね」と言ってしまったのです。
レカンフラワーを学びに来たのに、服のダメ出しをされて、受講生はかなり怒っていました。
服だけではなく、アドバイスにも怒れることがあったそうです。
私も同じ教室にいたのですが、その場に居合わせてなくて、事実を聞いて唖然としました。
悪気がなく、自分が言ってはいけないことを言ったことにも気づいていませんでした。
アシスタントの評判がそのまま私の評判になるので、それからは大変でもすべて自分で教えることにしました。
受賞しているから良い先生とは限らないということです。
作家軸の人が教える際は、言葉の選び方や場の空気を読めるように勉強する必要があります。
講師軸は身につけることはできる
私は、今は、講師軸と作家軸を両方持ち合わせていますが、もともとそうではありません。
最初は作家軸だけしか無い私でした。
話下手だし、人付き合いが苦手で、かなりコンプレックスを持っていました。
人と会うより、コツコツ手作りをすることが好きなので、努力して講師軸を身に着けました。
作家軸は、コンテストにチャレンジしたり、ブーケ保存加工の仕事で常に腕を磨いています。
ブーケ保存加工の仕事で、月に20~30個制作しているので、自分の作品を作るチャンスは年に1度コンテストの時しかありません。デザインは常に考えていて、忘れない様に手帳にメモしています。
レカンフラワー作品以外に私が制作するのは、店頭で販売しているプリザーブドフラワー、アーティフィシャルフラワー、ドライフラワーの花束など多種多様です。月に何点制作しているか数え切れませんが、私の生み出すものすべてが作品です。わたしの作り出した空間を気に入ったお客様が「可愛い♪」といっていただけるようなフラワーギフトやハンドメイド雑貨を販売しています。
花の専門家になれ
レッスン中は、手順に失敗談などを盛り込みながらしゃべってます。私が、話すのが苦手だったと知ったら生徒さんはびっくりされるでしょう。
新人の花講師の頃は、失敗談も少ないし、講師像を作りすぎていて、ちょっとカッコつけていたところもあったと思いますが、今は、間違えてほしくない、もっと楽に楽しくやってほしいと思う親心からですね。
私は中高一貫の女子校にいました。派閥がすごくて、友達の輪になじむのに苦労していました。
親が厳しくて、自由にテレビを見せてもらえなかったので流行の話題についていけず、何を話せばおもしろい話をできるだろうかと考えていた学生時代でした。
社会人になってからは、先輩が情緒不安定で、言葉選びや空気を読むのに苦労していた経験があります。
女性ばかりの環境を経験してきので、女性に対して人一倍苦手意識があります。
そこで私がとりいれたのが、シャドーイングです。
喋り苦手を克服するシャドーイングとは
喋るのが苦手だった私の取り入れたのはシャドーイングです。
甘えるのが上手なKちゃんの喋りかた、言いにくいことをサラッといえるS先生。
間の取り方や接客上手な人を真似するようにしました。「S先生モード」になると言いにくいことも言えるようになります。
講師になると、入会説明や会則、注意や指摘など言いにくいことも言わなければいけませんから、とっても役立ちました。
今は、由花先生モードを使っていると生徒から聞きます。
そういうお手本にしてもらうのも嬉しいです。
言葉というのは、失敗や経験を積み重ねて、自信を付けることでどんどん出てくるようになります。
話す前には心の中で何を喋りたいのか話の内容を整理して、落ちはどうするのかも考えます。
この話をして気分を害さないか、別の視線を通して精査してから話します。
生徒さんに合わせた情報には常にアンテナを張っていると自然に情報が集まってくるものです。引き寄せの法則ですね。
そのことを次に話せば、生徒さんは自分のことに興味を持ってくれたととても喜んでくれます。
講師というのは、営業職です。営業マンは、その営業先のことを調べますよね。
花の講師も同じです。相手に興味を持つことからコミュニケーションが生まれます。
会話が苦手な方は、ぜひ相手の興味のあることを知って、共通の話題から仲良くなりましょう。
テキストに書かれていないことを伝えるのが仕事
うるさい先生って思われないかな・・・と思いながらも、レッスンでは何度でも繰り返し伝えています。
私も他の習い事に行くとそうで、手順が不安になったときに言ってもらえると、「先生の口から聞けて良かった~」と思うので、言ったことでも、何度でも言うようにしています。
資格をとっただけでは半人前
資格取得するともう習うことはない!と思って勉強を辞めてしまう方が見えますが、実は資格を取得してからがすごく重要です。どれだけ勉強するかで、大きく差が開きます。
レッスン中に作ったものは、同じ内容で3回作りましょう。講師の手を借りずに一人でやってみて、自分が出来て、納得いくまでやって自分の中に落とし込んで、教えるというステージに上がります。
習うと教えるとは、100%違う。
レカンフラワーの『資格コース』は、各サイズ一回づつしかやらないので、講師資格を取得することは難しくありません。そのため講師資格取得後は、何度もおさらいする必要があります。家でテキストを見ながら作って、疑問点を持って、先生のレッスンをもう一度受講する。これでやっと教えるというステージに立てます。
指導方法に正解はなく、日々勉強して磨くもの
教えるということはとても面白くて、声かけ一つでとても素敵な作品に導くことができます。生徒さんも納得いく作品ができるととても感謝されるし、「嬉しい」「楽しい」という言葉を聞くと本当に嬉しいです。そして同じテーマを教えても、1年前よりも教えている自分も上手くなっていると感じます。教える内容は、生徒さんにより変わります。生徒さんごとに響く言葉が違うので、様子を見て理解してもらえる言葉に言い換えたりします。言葉の選びかた一つで迷わせたり、不安がらせることも出来るし、自信をつけさせることも、安心させることも出来ます。
教えることで、貴方のステージが一つ上がります。生徒さんに教えられることばかりですが、そんな気付きや出会いがとても楽しいですよ。
ぜひあなたも「教える」ということにもチャレンジしてみてください。
フラワーアレンジメントを知るものがレカンフラワーを制す
こちらは、「平行」「コラージュ」です。ヨーロッパ発祥のフラワーアレジメントという世界基準の花の表現方法のデザインがあります。レカンフラワーやプリザーブドフラワー、押し花、アートフラワーなどは、そのフラワーアレンジメントを表現する素材が違うだけで、デザインは共通です。ただ花を並べるだけでは、多くの人の心を感動させる作品は出来ません。フラワーアレンジメントでは、立体で表現するのがあたり前です。その立体感を、フレームの中で表現するのにはテクニックが必要です。
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